世界中の素晴らしい言葉を並べても、君がこの世界に居ることの素晴らしさには敵わない。 世界中の温かいものを集めても、君を想うこの空間が負けるとも思えない。 ああ、それならいっそ、 「テツ、」 「黒子、」 「黒子っち、」 いっそ、 君をたくさんの愛の中に放り込んでしまうことが出来たら、どんなに良いのだろうね。 「誕生日、おめでとう。」 重なった3つの声は、揃っているようでまるで揃っていなかったけれど。 それでも君は、誰よりも幸福そうに笑うのだ。 「僕は、幸せ者です。」 そう言った黒子の右耳で光るものは、黄瀬の耳に着いているピアスと同じ、赤いイヤリング。 水色の髪から少し覗いた赤い色は、白い肌にとても映えて、美しかった。 ああ、そんなロクデナシの神により、 碌でもない世界に産み落とされた哀れな君へ。 君が神を殴りたいと言うのなら、 オレたちはどこまででも付き合うから。 だから今日はせめて、 神による無慈悲な仕打ちを受けた、 この日を祝いませんか。 +++ とにもかくにも、黒子っちハッピーバースデー! 大好きな人たちから、目一杯祝ってもらってくださいな!