「黄瀬君。」


「黒子っち。」


どちらともなく名前を呼び、

どちらともなく口の端をあげた。




「今日も麗しいっスね。」

「今日も鬱陶しいですね。」




そんないつもと変わり映えのしない会話をしながらも、


僕らは今日だけの君を知って行くのだ。




 君専用観察日記





+++


観察者と観察対象と、観察対象と観察者の日常です。






(5/5)